まな先生解説
こころ質問
すい要点整理
まず何をすべきか|書きやすい項目から埋めるのが正解
- ノートを1冊用意する … 市販品(書店・100円ショップ・通販で数百〜1,500円程度)か、お住まいの自治体が無料配布しているものを選びます。パソコンが得意な方は、テンプレートをダウンロードして印刷してもかまいません。
- 全体をざっと眺める … 最初から書かず、まず全ページをめくって「どんな項目があるか」を把握します。これだけで心理的なハードルが下がります。
- 今すぐ書ける項目から埋める … 氏名・生年月日・血液型・緊急連絡先など、迷わず書けるところから手をつけます。
補足
鉛筆やフリクションペン(消えるボールペン)で下書きすると、心理的に書き始めやすくなります。内容が固まったら油性ボールペンで清書すると安心です。
なぜ書けない・続かないのか|主な原因を深掘り

注意
「いつか元気なうちに」と先延ばしにした結果、認知機能の低下や急な入院で書けなくなるケースは少なくありません。エンディングノートは“元気な今”がいちばん書きやすいタイミングです。
あなたのつまずきタイプ別の見分け方
| つまずきタイプ | 口ぐせ・特徴 | 効く対策 |
|---|---|---|
| 完璧主義型 | 「ちゃんと全部書きたい」 | 鉛筆で下書き・空欄OKと割り切る |
| 多忙・後回し型 | 「時間ができたら」 | 1日1項目・タイマー15分だけ |
| 不安型 | 「何を書けば正解?」 | 最優先3項目(資産・連絡先・医療)だけ先に |
| おひとりさま型 | 「家族がいないから不要」 | 死後事務・連絡先・デジタル情報を重点的に |
エンディングノートの具体的な書き方|項目別ガイド
| カテゴリ | 主な記載内容 | 書き方のコツ |
|---|---|---|
| 基本情報 | 氏名・生年月日・本籍・血液型・健康保険証番号 | 迷わず書けるので最初に |
| お金(資産) | 預貯金・保険・年金・不動産・有価証券・借入 | 「金融機関名と支店名」中心に。残高は概算でOK |
| 医療・介護 | 持病・常用薬・延命治療や告知の希望 | 希望は「する/しない/家族に任せる」で |
| 葬儀・お墓 | 形式・規模・宗派・お墓の有無・喪主候補 | 既に契約があれば連絡先も |
| 相続 | 遺言書の有無と保管場所・相談先の専門家 | 詳細な分け方は遺言書で(後述) |
| デジタル | スマホ・PC・SNS・サブスク・ネット銀行 | パスワードは別管理(後述) |
| 連絡先 | 親族・友人・知人・かかりつけ医・士業 | 訃報を伝えてほしい人を明記 |
| メッセージ | 家族や大切な人へ伝えたい思い | 短くてもOK。空欄でも可 |
注意
銀行の暗証番号やスマホのパスワードを、ノート本体にそのまま書くのは避けてください。ノートを紛失・盗難された場合に悪用される恐れがあります。「パスワードは金庫の中」「別紙に記載」のようにありかだけを示すのが安全です。
ケース別の書き方|おひとりさま・夫婦・親に書いてもらう
書いた後に後悔しないコツ|保管と更新
- 年に1回、決まった日に見直す(誕生日や年末年始など)
- 大きな変化があったとき(引っ越し・退職・口座やカードの解約・家族構成の変化)
- 気持ちが変わったとき(医療や葬儀の希望は、年齢とともに変わって当然です)
専門家・公的情報の見解
| エンディングノート | 遺言書 | |
|---|---|---|
| 法的効力 | なし | あり |
| 主な役割 | 情報共有・希望や思いの伝達 | 財産の分け方の指定 |
| 書き方の自由度 | 自由(様式の決まりなし) | 法律で様式が決まっている |
| 費用 | 無料〜数千円 | 自筆は無料/公正証書は手数料 |
遺産を「誰に・どれだけ渡すか」を法的に有効な形で指定したい場合は、エンディングノートではなく遺言書を作成する必要があるとされています。
補足
エンディングノートで「自分の希望や情報」を整理し、法的に残したい部分は遺言書で補う——この役割分担が、専門家の推奨する基本的な考え方です。
やってはいけないNGな書き方
- 暗証番号・パスワードを本体にそのまま書く … 紛失・盗難時に悪用される恐れがあります。ありかや管理方法だけを示しましょう。
- 遺産の分け方を「法的に有効」と思って書く … エンディングノートに「長男に家を相続させる」と書いても法的効力はありません。分与の指定は遺言書で行う必要があるとされています。
- 誰にも在りかを伝えず厳重に隠す … 発見されなければ存在しないのと同じです。最低1人には伝えましょう。
- 古い情報を放置する … 解約済みの口座やサービスが残ると、家族の手続きが煩雑になります。
- ネガティブな内容や恨み言だけを書く … 受け取る家族の心に重い負担を残します。事実情報を中心に、伝えたい思いは前向きな言葉で。
- 「完璧に全部埋めてから渡す」と決め込む … 完成を待つうちに書けなくなるのが最も多い失敗です。
注意
最も重大な誤解は「エンディングノート=遺言書」と思い込むことです。法的に財産を分けたい場合は、必ず遺言書を別途用意してください。混同すると、相続トラブルの原因になりかねません。
よくある質問
※本記事の最終確認日:2026年6月19日




